賛否両論あるビジネスマッチングの良し悪しを賛成派から一言

最近ビジネスマッチングが中間搾取で良くないという投稿を見た。確かに良し悪しもあるなと思ったけど、良いと思った点を少しだけ挙げておこうかな。

従来の営業スタイルとビジネスマッチングを中心とした営業スタイルの違い

自分の周囲で独立された方の営業スタイルを見ていると、概ね青年会議所、商工会議所、同友会、倫理法人会、BNIなど、地域の事業者コミュニティに所属をして営業している方を多く見るけど、その中にシステム会社は極めて少ない印象だ。というよりも、ほとんど存在しない。

そんな中、自社は組織に一切所属しておらず、自由に働けているところをみると、いわゆるニュータイプ的な働き方ができているのかなと感じる。外部との接点をビジネスマッチングのみに絞ることで最小の労力で受注に繋げることができるという利点があり、時間の使い方的にマッチング以外に営業の時間を割かなくて良い点がある意味で楽だと言える。

従来の営業スタイルでは、会合に参加をすることで、共に何かしらの活動を通して仲良くなることを起点とした営業を展開するのが鉄則だけど、それが通用する相手とそうでない相手がいるということはここ5年間の営業活動でよくわかってきている。地方でシステム開発の営業をやったことがある方にしかわからない苦悩があると思う。

地方でのシステム開発とマーケティングの仕事量

また、実際にシステム会社が全国の地域にどのくらい在籍しているかを調べてみた。

  • 東京340社
  • 名古屋50社
  • 三重2社

くらいシステム会社の総在籍量に違いがある。つまり三重にシステム会社が存在できないところからして、東京の1%以下のシステム開発の仕事しかなく、言い換えればニーズがない。まぁ、そりゃあそうだ。システムのことがわからない会社がシステムのことを依頼しようとするはずがない。

それに比べて、サイト制作などマーケティング支援の仕事は地域に広告デザイン会社が点在するところからしてニーズがあると思う。そりゃぁそうだ、チラシやホームページはイメージがわくから依頼もできるし、実際に集客は事業運営上必須なので、ニーズの特性的に必要性がより高い。

地方でシステム会社を維持するための方法は限られている

この状況で三重のシステム会社が生きていくためには、医療福祉(病院など)のようにお金の流通量が多く常に安定している業界に密着するか、国県市などの行政組織に密着するか、大手のシステム会社の下請けに入るのが鉄板だ。

それ以外には、根本的に母数の少ない全国の中小民間企業案件を拾う必要があって、それらを独力で行うのは骨が折れることから、案件を取りまとめてもらえる事業者が間に挟まることによって、根本的に母数の少ない案件数を担保できるという利点がある。

自分自身で案件集めをするか?と問われると、そのつもりはないので、代わりに案件を集めてくれているマッチング事業者には助かっていると言える。実績の少ない弱小事業者がファーストステップとして営業を始めるには丁度よい仕組みだと感じるので、「出来ないことを代わりにやってくれてありがとう」って気持ちもないこともないのが正直なところかな。

関係者を減らすのに一役買ってくれるビジネスマッチング

会社が成長して次のフェーズに差し掛かる頃には、必要なくなると思うけど、それには上記で書いた通り安定的なクライアントとの太いパイプがないと無理なので、IT業界に限らず、業界にもよると思うけど、関係を持つ会社をできるだけ減らし、細々とのんびり働くには丁度よい利用価値のある仕組みだと感じている。

生活スタイル的に最近はそういうのがウケるんじゃないかなと感じるところが大きい。ビジネスマッチングに依存する形にはなってしまうけど、落ち着いて暮らせる生活が手に入るなら、決して悪い話じゃないかな。